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16/09/26(月)【外国人の入管手続の諸問題22 ~「配偶者等」の在留資格の取り消し】

入国管理局には、在留資格を取り消す権限があります。
国際結婚に関するものでは、「日本人の配偶者等」や「永住者の配偶者等」の在留資格も取り消しの対象となります。

どういう場合に取り消しになるかというと、正当な理由なく配偶者としての活動を、6か月以上行わないでいる場合です。

例えば、外国人配偶者が勝手に家を飛び出してしまい、夫婦としての実体がなくなっている場合や、日本人と離婚して「日本人の配偶者等」の在留資格該当性がなくなっているにもかかわらず、適切な在留資格に変更しない場合が当てはまります。

正当な理由があれば取り消しの対象にならないので、例えば、別居状態ではあっても子の親権を巡って調停中であるとか、離婚訴訟中であるとかであれば取り消しにはなりません。

日本人と離婚した場合は、「定住者」への在留資格変更が認められる場合があるので、
遅滞なく変更手続を取るようにお勧めします。

16/09/25(日)【外国人の入管手続の諸問題21 ~「日本人の配偶者等」の申請で納税証明書を提出できない場合】

「日本人の配偶者等」の在留資格の申請においては、原則として、納税証明書の提出が必要です。
納税証明書は提出書類一覧に規定されていますので、準備できなければ受理してもらえません。

しかし、例えば、最近就職が決まったばかりとか、海外にずっと住んでいたとかで、準備できない場合もあると思います。

そもそも、納税証明書を提出できないことが、なぜ問題になるかといえば、収入額が証明できず、婚姻生活の安定性が疑われるからです。

そこで、納税証明書を準備できない場合は、婚姻生活の安定性を証明する他の方法を考える必要があります。

それぞれのカップルの事情によって異なってきますが、
「提出できない理由書を作成する」
「親族に身元保証人になってもらう」
など、が考えられます。

16/09/24(土)【外国人の入管手続の諸問題20 ~ みなし再入国許可】

外国人が日本に在留している場合、原則としてなんらかの「在留資格」をもっていますが、一旦出国するとせっかく取得した在留資格も消滅してしまいます。
そこで、出国前に「再入国許可」をとっておくことによって、在留資格を維持することができます。

2012年に新設された「みなし再入国許可」のおかげで、1年以内に再入国する場合は、再入国許可を取る必要がなくなりました。
これは、1年以内の期間で日本に戻ってくるなら、再入国許可をとったと「みなす」制度です。

ただし、1年を超えて日本を離れる場合、「再入国許可」をとらずに出国すれば、在留資格が消滅するのは以前と同様です。
この場合、再度大変な手間のかかる在留資格申請を、新規で行わなければならなくなります。

16/09/23(金)【外国人の入管手続の諸問題19 ~ 外国人配偶者の一時出国における注意点】

外国人配偶者が海外へ行く場合、1週間や1か月くらいの期間なら、何の手続もなく日本を離れても大丈夫ですが、長期で日本を離れる場合、具体的には3か月や1年以上日本を離れる場合は、在留資格において以下の点に注意します。

将来的に「永住許可」や「帰化許可」を申請したいと考えている場合、一定年数以上日本に住んでいることが申請の要件となりますが、3か月以上日本を離れると、これまでの在留年数がリセットされてしまい、もう一度カウントし直すことになります。

出産での一時帰国や長期の海外駐在の場合は、気を付けましょう。

1年以上日本を離れる場合には、「再入国許可」を取得する必要があります。

再入国許可を取得せずに1年以上を海外で過ごしてしまった場合は、現在もっている在留資格が無効になってしまいます。
これは「日本人の配偶者等」に限らず、「永住」を取得している外国人でも同様です。

16/09/22(木)【外国人の入管手続の諸問題18 ~ 在留資格「日本人の配偶者等」】

国際結婚をした外国人配偶者は、「日本人の配偶者等」の在留資格を取得するのが普通です。

この在留資格は「等」がついていることから分かるように、「配偶者」だけに限らず、「子」や「養子」も含みます。

まず、「配偶者」とは有効に婚姻している者を指し、内縁は含まれません。
また離婚や死別している場合も含みません。

さらに、有効に婚姻している者でも、同居・相互扶助などの社会通念上の夫婦の共同生活の「実体」がない場合、つまり偽装結婚では在留資格は認められません。

入国管理局は偽装結婚での在留資格取得を防止するために、夫婦生活の実体があることを、証明資料と共に説明するように求めてきます。

「子」は、日本人の子として出生した者を指します。

日本人の子でさえあればよいので、結婚していない日本人との間に生まれた子でも、「日本人の配偶者等」の在留資格が取れます。
つまり、認知のみでよいということです。

「養子」は、単なる養子ではなく「特別養子」を指します。

特別養子は普通の養子とは違い、6歳未満で、生みの親と法的に身分関係がなくなるなどの条件があります。

16/09/21(水)【外国人の入管手続の諸問題17 ~ 婚姻要件具備証明書】

国際結婚の手続に際して、「婚姻要件具備証明書」が必要になる場合があります。
「婚姻要件具備証明書」とは、婚姻要件を満たしていることを証明する書類のことを言います。

婚姻要件は各国ごとに異なります。
日本では現在、婚姻適齢を18歳と16歳に定めていますが、20歳以上と定めている国もあります。

[民法]
(婚姻適齢)
第731条 男は、十八歳に、女は、十六歳にならなければ、婚姻をすることができな
 い。


日本人の婚姻要件具備証明書は、法務局で発行しています。
通常は出張所では発行していませんので、最寄りの本局か支局へ行く必要があります。

日本人の婚姻要件具備証明書を配偶者の母国の役所に提出する場合は、通常はさらに日本の外務省の認証を受けなければなりません。

外国人の婚姻要件具備証明書は、国によって取得方法が違いますので、大使館(領事館)のホームページ等で確認したほうがよいでしょう。

出生証明書や独身証明書を添付するように指示されている場合もあります。
その場合は、本国から事前に取り寄せておく必要があります。

16/09/20(火)【再婚禁止期間の短縮】

6/1に、民法の一部を改正する法律が成立し,女性の再婚禁止期間がこれまでの6か月から100日に短縮されました。

また、女性が離婚時に妊娠していなかった場合、または女性が離婚後に出産した場合には、再婚禁止期間の規定が適用されません。

6/7の公布と同時に施行されています。
改正後の条文は、以下の通りです。
[民法]
(再婚禁止期間)
第733条 女は、前婚の解消又は取消しの日から起算して百日を経過した後でなけれ
 ば、再婚をすることができない。
② 前項の規定は、次に掲げる場合には、適用しない。
 一 女が前婚の解消又は取消しの時に懐胎していなかった場合
 二 女が前婚の解消又は取消しの後に出産した場合

改正前の条文は、こうでした。
第733条 女は、前婚の解消又は取消しの日から六箇月を経過した後でなければ、再
 婚をすることができない。
② 女が前婚の解消又は取消しの前から懐胎していた場合には、その出産の日から、
 前項の規定を適用しない。


改正前でも後でも、男性が離婚した次の日に再婚することも法律上は可能ですが、女性に再婚禁止期間が課されていることは同様です。

これは、民法772条で、妻が婚姻中に懐胎した子は、夫の子と推定すると規定し、さらに、婚姻成立の日から200日後または婚姻解消の日から300日以内に生まれた子は、婚姻中に懐胎したものと推定するとしているため、離婚した妻がすぐに再婚して子が生まれた場合、前夫の子か再婚した夫の子か分からなくなる(父性推定の重複)のを防ぐためです。

(嫡出の推定)
第772条 妻が婚姻中に懐胎した子は、夫の子と推定する。
② 婚姻の成立の日から二百日を経過した後又は婚姻の解消若しくは取消しの日から
 三百日以内に生まれた子は、婚姻中に懐胎したものと推定する。


もっとも、父性推定の重複が生じないためには、前婚解消から300日以内の期間と後婚成立から200日経過後の期間が重複しなければよいので、再婚禁止期間を100日とればよく、6か月は長すぎるという批判がされていました。

この流れを受けて、昨年12/16の最高裁判決は、再婚禁止100日を超える部分について、憲法の平等原則や婚姻の自由を定める規定に違反すると判断しました。
今回の改正は、この判断を踏まえたものです。

さらに、客観的にどちらの夫の子か分からなくなるおそれがない場合には、100日も再婚するのを待つ必要はありません。

すなわち、改正前の民法733条2項で、離婚前から妊娠していた場合は、その出産の日から再婚できるとしていたのに加えて、今回の改正で離婚の時に妊娠していなかった場合にも再婚禁止期間の規定を適用しないこととされました(改正後民法733条2項)。

ただし、「民法第733条第2項に該当する旨の証明書」として,再婚をしようとしている本人である女性を特定する事項のほか、
・本人が前婚の解消又は取消しの日であると申し出た日より後に妊娠していること
・同日以後の一定の時期において妊娠していないこと
・同日以後に出産したこと
のいずれかについて診断を行った医師が記載した書面を提出する必要があります。

また、これは改正前からですが、
・前夫との再婚の場合
・夫の3年以上の生死不明を理由とする離婚が認められた場合
・懐胎できない年齢に達した場合
についても、戸籍実務では、父性推定の重複が生ずるおそれがないとして、再婚禁止期間の適用が否定されています。
 

16/09/19(月)【トラブル相手を車で轢いた被告に、正当防衛が成立するとして無罪判決】

9/16に、交通トラブルの相手を車で轢いて死なせたとして、傷害致死罪に問われた東京都町田市の元会社員の裁判員裁判の判決が、東京地方裁判所立川支部であり、菊池則明裁判長は「正当防衛が成立する」と述べ、無罪(求刑懲役3年)を言い渡しました。

判決によると、被告は2014年11月5日の午後4時頃、町田市内の交差点で乗用車を運転中に大学生の男性とトラブルになり、男性が被告の車内に手や顔を入れていたのに車を発進させ、後輪で頭などをひいて死なせた、ということです。

判決は、男性が激高していた状況を考慮すると、被告が防衛行為に出なければ殴られるなどの危険性があったと指摘し、「車の発進、加速という行為以外の回避手段をとることは困難。やむを得ず身を守るために許される範囲内の行為だった」と述べました。

東京地検立川支部の葛谷茂副部長は「判決内容を精査し、適切に対応したい」とするコメントを出しました。

[刑法]
(正当防衛)
第36条 急迫不正の侵害に対して、自己又は他人の権利を防衛するため、やむを得ず
 にした行為は、罰しない。
② 防衛の程度を超えた行為は、情状により、その刑を減軽し、又は免除することが
 できる。


16/09/18(日)【パソコンと雷】

強い勢力の台風16号が西日本に接近しているためか、朝から雨模様です。
天気予報では、来週も雨が続くようです。

15時頃から強い雨とともに雷鳴が聞こえたため、あわててパソコンの電源を切りコードを抜きました。

パソコンが使えないと仕事はもちろん、他のこともできないので、途端に手持無沙汰になります(^_^;)
仕方ないのでタブレットで、なぜ雷が鳴ったらパソコンを保護しないといけないのかをぼんやり眺めていました…

雷によって発生する、停電と雷サージ(雷によって発生する一過性の高電圧や過電流)が、パソコンの故障の原因になるから、ということです。

パソコンを使用中に停電すると、パソコンの電源が突然切れるため、ハードディスクに傷が付き、パソコンが起動しなくなることがあり、また、雷サージがパソコンに流れると、過剰な負荷がかかるためパソコンが故障することがあるらしいです。

雷サージは、
電源線(電力線)
電話線
通信線(ADSL / ケーブルテレビ回線など)
アンテナ線
から侵入するため、
パソコンの電源を切るだけでなく、パソコンに接続されてあるこれらのケーブルをすべて取り外す必要があるということです。

早く、雷さん対応OKのパソコンが発売されてほしいですね(^^)

16/09/17(土)【預金流用した成年後見人の元弁護士に7,900万円の賠償命令】

9/9に、東京地方裁判所で、成年後見人として管理していた高齢者の預金を流用したとして、被害女性2人が渡部直樹元弁護士(49)に約7,900万円の損害賠償を求めた訴訟の判決があり、松村徹裁判長は、被害女性の請求通り、渡部元弁護士に全額の支払いを命じました。

判決によると、渡部元弁護士は2011~14年、2人の口座から計約9千万円を引き出して横領するなどしており、「適正な後見事務をしているように装って後見人としての報酬を得た」と認め、一部弁償した額を差し引いた上で、受け取った報酬額などを含めて支払うよう命じました。
渡部元弁護士は昨年に業務上横領罪で起訴され、公判中とのことです。

被害女性側は、後見人を選任した家庭裁判所にも責任があるとして、国に損害賠償を求め提訴しています。

16/09/16(金)【介護施設等の災害対策計画策定に関する通知】

9/12に、厚生労働省が、台風10号の豪雨で岩手県岩泉町の高齢者グループホームの入居者9人が死亡したことを受け、グループホームを含む介護施設などに災害対策計画の策定を周知するため、都道府県と政令・中核市に通知を出した、というニュースがありました。
また、各施設の計画策定状況を、今年末時点で国へ報告するよう求めている、とのことです。

災害時の避難方法などを盛り込む災害対策計画は、厚労省の基準で各施設に作成が義務づけられていますが、今回被災した施設は水害に対応する計画を作っておらず、また、町が出した高齢者などの避難を求める避難準備情報の意味も把握していなかった、とされています。

厚労省は通知で、災害対策計画に盛り込む項目に
・施設が立地する地形
・情報の入手方法
・避難場所・経路・方法
・人員体制
などを挙げています。

また、計画に沿った避難訓練の実施と内容の確認も促しており、障害者施設や児童福祉施設についても同様の通知を自治体に出しています。

16/09/15(木)【養育費の不払い対策、法務省が法改正検討】

9/12に、金田勝年法務大臣が、法務省で開かれた法制審議会(法相の諮問機関)総会で、裁判で確定した養育費や損害賠償金の不払いを防ぐため、金融機関に口座照会への回答を義務付ける民事執行法の改正を諮問しました。
来年にも答申を得た上で、2018年の通常国会への改正案提出を目指します。

2013年の同法改正で、差し押さえ対象となる財産に関する情報を債務者自身に明らかにさせる「財産開示手続き」が創設されました。
ただ、裁判所の呼び出しに応じなかったり、虚偽の説明をしたりするなどの例が後を絶たず、養育費や損害賠償金の支払いが滞るケースは多いとされます。

現行法では、債権者側が預貯金を差し押さえるには、弁護士等の協力を得て債務者の口座を特定する必要がありますが、どの支店にあるのか探し出すのは難しく、泣き寝入りするケースが目立ちます。

法務省は法改正により、裁判所や弁護士が金融機関の本店に照会するだけで口座のある支店などが分かるよう回答を義務化する制度を創設し、債権者側の負担軽減を図ります。
虚偽の説明をした債務者への罰則強化も検討される見通しです。

16/09/14(水)【公正取引委員会「株式会社などにも特養ホームの開設を認めるべき」】

少子高齢化が進行する中で、
・施設などの介護サービス不足
・介護人材の不足(2025年には約38万人が不足する見込み)
・要介護者の増加などに伴う介護給付費の急増(2025年には現在の2倍に当たる20兆
 円になる見込み)
といった課題があり、これらへの対応が急務とされています。

9/5に、公正取引委員会が「介護分野に関する調査報告書」の中で「深刻な介護人材不足や、介護給付費の増加に対応するために、医療法人や株式会社などにも特別養護老人ホームの開設を認めるべきである」という提言を行いました。

公正取引委員会は、公正かつ自由な競争を促進し,事業者が自主的な判断で自由に活動できるようにする環境を整備するために国に設置されています。
今回、「介護分野において、事業者の公正かつ自由な競争が促進され、消費者の利益確保」を目的に調査・研究(介護サービス提供者や利用者に対するアンケートやヒアリング、有識者による意見交換会)を行い、報告書を公表しました。

報告書では、
①多様な事業者の新規参入
②公平な条件での競争
③事業者による創意工夫の発揮
④利用者の選択が適切に行われる環境
という視点で、現在の課題を挙げた上で、必要な対策を提言しています。

①の「多様な事業者の新規参入」については、
・株式会社などが特養ホームを設置できない
・一部自治体では株式会社などが特養ホームの指定管理者になることが認められない
・一部自治体では、総量規制(介護給付費の過剰な増加を避けるために、事業所の指
 定を自治体が拒否できる)の根拠が不明瞭で、不適切な事業者選定が行われている
といった課題があることを指摘しています。

これらを解決するために、
・医療法人や株式会社などが、社会福祉法人と対等の立場で、特養ホーム開設を行え
 るようにする
・指定管理者制度を積極的に活用する
ことなどを提言しています。

特養ホームの開設は、現在、自治体と社会福祉法人にのみ認められています(老人福祉法第15条)。
この理由として国は
・株式会社では倒産などで事業から撤退することが懸念される
・株式会社などから参入希望がない
などの理由を挙げていますが、
公正取引委員会は「合理性・必要性に乏しい」と批判しています。

ただし、特養ホームなどの「箱」が整備されたとしても、そこで働く「介護人材」の確保がより大きな課題として残るため、これをどう解決していくのか、さらなる検討が求められます。

②の「公平な条件での競争」については、
・自治体独自の補助制度が社会福祉法人に限定されている
・社会福祉法人は法人税・住民税・事業税が非課税となっている
といった阻害要因があると指摘しています。

これを解決するために、
・自治体独自の補助制度は法人形態を問わない公平なものとする
・社会福祉法人の優遇税制について、基本的な枠組みは維持するにしても、優遇の差
 を狭める方向で見直す
といった見直しを行うよう求めています。

③の「事業者による創意工夫の発揮」については、
・介護報酬を下回る料金でのサービス提供がほとんど行われてない
と指摘し、「混合介護の弾力化」によってサービスの多様化を図るべきとしました。

さらに、
・特定の訪問介護員によるサービスを希望する場合の「指名料」徴収
などの具体案も提示しています。

④の「利用者の選択が適切に行われる環境」については、情報提供が不十分であるとし、
・事業者が「利用者が入手しやすい方法」による積極的な情報提供を行う
・自治体が「利用者の求める情報」とのギャップ解消や、苦情対応機関との連携を図
 る
・国が「介護サービス情報公表制度」の抜本的な見直し
・第三者評価の積極的な活用
を行うよう要望しています。

現在、社会保障審議会の介護保険部会で、介護保険制度見直しに向けた議論が進められており、こうした提言がどのように取り扱われるのかが、議題に上がるのかも含めて、注目されます。

16/09/13(火)【大阪の医療法人常磐会「ときわ病院」 事実上の倒産】

医療法人常磐会が運営する「ときわ病院」(大阪市大正区)が看護師や事務員ら約100人の給与を支払わないとして、大阪労働局が同病院を捜索した問題で、病院が9/10を最後に閉院し、従業員を全員解雇、保健所に廃止を届け出る、というニュースがありました。

7/13に、大阪労働局と大阪西労働基準監督署が、職員約100人に昨年11月の給与計約2千万円を支払わなかったとして、最低賃金法違反と労働基準法違反の疑いでときわ病院を捜索していました。

病院は昨年12月、スタッフ不足を理由に入院患者の受け入れを中断し、従業員の大半が離職。外来診療を続けるために必要な人員だけが残留していた、ということです。

企業倒産により退職した労働者に対しては、国が未払い賃金の8割を立て替え払いする制度があります。

ときわ病院の場合、昨年12月の大量離職から6か月以内に常磐会が倒産(破産・民事再生などの申請)していないため、大阪西労働基準監督署が閉院により「事実上の倒産」を認定することで、元職員らは救済を受けられることになる、ということです。

16/09/12(月)【徘徊女性死亡について通所先施設に賠償命令】

9/9に、福岡地方裁判所(平田直人裁判長)で、徘徊癖があった認知症の女性(当時76歳)が通所先のデイサービスセンターから抜け出し、そのまま死亡したのは施設側の責任として、女性の夫ら遺族3人が施設を運営する社会福祉法人「新宮偕同(かいどう)園」(福岡県新宮町)を相手取って計約2964万円の損害賠償を求めた訴訟において、施設側の過失を認めて計約2870万円の支払いを命じた判決がありました。

判決によると、女性は2012年11月にアルツハイマー型認知症と診断され、13年12月から施設に通い始めましたが、14年1月23日昼ごろ、施設非常口から抜け出し、3日後に施設から約1.5キロ離れた畑で死亡した状態で見つかりました。
司法解剖で死因は凍死と判明した、ということです。

平田裁判長は「施設職員は女性に徘徊癖があることを認識しており、見守る義務があるのに違反した。施設は職員を指導監督するべきだった」と指摘。
施設側の「抜け出しても死亡までは予見できない」との主張を退け、「徘徊すれば独力で帰ることはできず、低体温症で死亡することは十分あり得る。義務違反と死亡に因果関係がある」と結論づけました。

控訴するかどうかは、現時点で不明です。

16/09/11(日)【保育所向け土地貸与者の相続・贈与税についての非課税改正要望】

内閣府が8/30に提出した2017年度税制改正要望に、地主が保育園や保育所に土地を賃貸した場合、相続税や贈与税を非課税にする内容を盛り込んだ、というニュースがありました。

厚生労働省と文部科学省との共同要望で、保育園などに入園できない待機児童を解消するために、受け皿となる施設を増やしたい意向と思われます。

地主が所有している土地に自宅賃貸マンションを建てた場合、最大で80%の減税効果があるため「この基準を超えるインセンティブを設けようと考え、非課税を提案した」ということで、保育所・幼稚園・認定こども園などを対象としています。

園地として使用されている土地の所有権を相続や贈与によって取得し、引き続き園地として貸与した場合、非課税になります。

16/09/10(土)【外国人の入管手続の諸問題16 ~ 国際結婚と戸籍】

日本人と外国人が国際結婚した場合、戸籍にはどのように記載されるのでしょうか?

日本人同士が結婚する場合、それぞれが入っていた親の戸籍から抜けて(除籍)、夫婦の新しい戸籍ができます。

これに対して国際結婚の場合、外国人には日本に戸籍がないため、日本人配偶者の単独の戸籍となります。

そして、その戸籍謄本の身分事項欄に外国人配偶者の氏名や国籍が記載されることになり、婚姻しているという状態がわかりますようになります。

なお、住民票は外国人もありますので、日本人と同じ取り扱いになります。


日本の戸籍が変更されても、外国人配偶者の本国に届けないうちは、原則として、外国人配偶者は本国の登録上は独身のままです。

外国人配偶者の本国に届け出る場合、届出先は、通常は日本にある大使館(領事館)です。

届出のやり方は国によって違いがありますが、通常、婚姻の記載のある戸籍謄本か、婚姻届受理証明書を提出します。

これらの書類は、本国語への翻訳か、または外務省の認証手続が必要となります。

外務省の認証とは、戸籍謄本・婚姻届受理証明書に押された市区町村長の「印」が本物であることを外務省が証明することです。
 

16/09/09(金)【要介護認定期間の延長提案】

9/7に、厚生労働省が、厚生労働大臣の諮問機関である社会保障審議会の介護保険部会で、介護保険サービスを受けるのに必要な「要介護認定」を更新した後の有効期間について、現行の最長2年を3年に延長するよう提案し、大筋で了承された、というニュースがありました。

認定作業を担う市区町村の事務負担軽減が狙いで、省令を改正し、2018年(平成30年)度からの実施を目指す、ということです。

要介護認定は市区町村が高齢者らから申請を受け、審査・判定します。

現在の有効期間は認定を更新する際は最長2年、新規認定や区分変更の場合は最長1年となっています。

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